SIGMA SD15

SIGMA SD15+ 10-20mm F4-5,6 EX DC HSM
ISO:200_f:4_ss:1/20_10mm.

テスト撮影中の1カットである。
デジタル機では不得手な針葉樹の林。
夕立がザーっと降って上がったが雨がぱらついている天候。
SS:1/20_手持ち撮影。解放F値4で撮っている。.
キレコミと被写界深度の深さを活用出来る被写体ならば、このカメラはイイ。マクロのボケた接写などは他のカメラに任せればよい。

引きのロングショットがイイ。
花や小物などの全体像を、描写させたら、抜群のキレコミと被写界深度が生きてくる。
しかし適切な光量の撮影環境が必須条件だ。
しかし単一色のハナビラの微妙なグランデーションはニガテだ。色描写がなだらかではない。
フィルム画質との宣伝キャッチフレーズを見るが、フィルム画質であったら本家のフジフィルム機が上だろう。

他のカメラと同じような撮り方をしていたら、SD15の利点はほとんど引き出せず欠点だけを引き出すことになるだろう。

もちろんコンデジなみのビジネスツール機でもなければフォトジャーナリスト機でもない。----が、たとえばD700で撮った後、SD15でも撮って置こうか!と思わせるだけのオモシロミは持っている。
S5proやD700などのように、JPG撮りっぱなしとは行かないから、誰にでも薦められるカメラではない。
Raw画像の後処理を要するカメラである。

光量不足の環境では、感度は800ぐらいまで上げられれば良いほうだ。
そして植物の緑系の発色は良くない。

明るい環境以外は色描写は不確実だ。花などは直射日光では色転びがある。写真とは時間を止めた「時」の記録でもあるのだがJPGで撮ったままの写真は色描写が不正確だ。
まずは、正確な色描写の記録はカメラの本質で有ると思うのだが、疑問な面がある。電池の持ちもトテモ良くない。
フラッシュのバウンスも調光不良だ。現時点では使い物にならない。
発売時の価格は10万円代だがRAW専用機と割り切るべきだろう。
新レンズの17-50mmF2,8 EX DC OSなどはとても描写がよいので後処理が格段に楽になってはいる。
SD15の合焦速度が遅く合焦精度が不安定なのは惜しい。
コンティニアスAFは合焦精度がとても低い。使わない方が良いかも知れない。
カメラとしての操作性も劣る。起動時間も長い。
カメラファームもソフトもまだまだ発展途上である感じだ。素晴らしいポテンシャルは未だ開発途上だ。業務使用には適さない。
趣味だけで使うのなら、画像後処理の時間も気にならないだろうからオモシロイかもしれない。
ピクセル面積460万画素機である。ワンチャンスの撮影はさけるべきだ。
10カット撮って、すべてがNGというのもあたりまえのカメラである。極端に被写体と撮影環境が限られたカメラである。

大切な記録用の道具としては使わない方が良いだろう。当然ながら、旅行などでコレ1台だけで望むのは無謀だ。しかしイイ絵が撮れることも、また事実である。
スタジオ機として使うのならばオモシロイ道具だ。
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